疑義照会のときに愛想のないドクターがいる。
職場のメンバーはその土倉ーに接するのを嫌がりますが、仕事を円滑に進めるためにもドクターとの関係を築きたい。
そのようなことで悩んでいる薬剤師もいると思います。
医師のもとには疑義照会に限らず、複数の問い合わせなどの電話がかかってきます。
患者さんが混み合って診察い検査にと忙しい中、電話が入ると診察や作業が中断します。
疑義照会にもいろいろありますから、内容によっては「こんな些細なことで手を止められるなんて」と思わずムッとしてしまうこともあるでしょう。
また、疑義照会は電話で行うことが圧倒的に多いと思いますが、顔が見えないだけに言葉遣いや間の取り方などにも気をつけましょう。
医師にしてみれば、どく普通に話をしているつもりでも早口で答えだけを一言で伝えるような話し方が相手に対して威圧的な態度や愛想のない受け答えと感じさせるのかもしれません。
疑義照会の際はこうした可能性も頭に入れて「またあの先生に問い合わせか、嫌だなぁ」というような思いを強く持たないことが大切です。
この先生はいつもぶっきらぼうで怖いなどと思っていると、それが電話越しに相手に伝わってしまいます。
人は自分のことを苦手だと思っている相手に対して、好意をもつことはありません。
まずは苦手意識を持たないよう努力して「診察中にお手間をとらせて申し訳ありません」という謙虚な気持ちで疑義照会に臨みましょう。
薬剤師として人間関係を築く
医師と良好な関係をつくるためには、とにかく顔を合わせる機会を持つことが大切です。
単純接触効果として有名ですが、人は繰り返し接することで警戒心が薄れ、好感度が高まると言われています。
業務の前後や休憩時間にすれ違う機会があれば「お疲れ様です」「午後もよろしくお願いします」と声をかける。
こんな小さな積み重ねの中で「薬局の〇〇さんだ」と顔と名前が一致するようになれば電話で名乗るだけで相手の顔が思い浮かびながら対応してくれます。
なかなか医師と会う機会のないという場合は、まずは病医院のスタッフと接する機会を有効に使いましょう。
近隣のクリニックであれば、疑義照会済みの処方箋に確認印をもらったりする役目を率先して引き受けます。
顔を覚えてもらったら、新規採用の薬の資料などを用意して「5分ほどお時間をいただけないでしょうか」というように医師にアポイントをとってみましょう。
たとえ面会がかなわなくても資料を届けたり、繰り返しアプローチを続けることで自然とスタッフの印象に残るでしょう。
「熱心だな」と感じてもらえれば医師に積極的に取り次いでもらえるかもしれません。
スタッフと気さくに話ができるようになったら、医師の性格やクセなどを尋ねてみてもいいでしょう。
案外愛想のないと感じるのは医師が恥ずかしがり屋な性格のせいかもしれません。
また、医師の機嫌がいい時間帯や曜日などの情報をシェアしてもらえれば、その時間を狙って面会をお願いすることも可能になります。